労働時間削減は業績に悪影響? 「実質賃上げ」が生産性向上のカギだった!

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電通の過労自殺問題を皮切りに、大手企業への労働基準監督署の立ち入りが大きく報道されている。企業は労働環境の改善に待ったなしで取り組まなければならない。それに対し、「人事評価制度なくして働き方改革は成しえない」という、あしたのチームの高橋恭介社長に話を聞いた。

 

―――長時間労働の是正や賃上げをはじめ、労働環境の改善に焦点があたっている中で、企業にはどのような対応が求められるのでしょうか。

高橋 中小企業がまずやるべきなのは、給与は変えずに労働時間を減らす「実質賃上げ」です。例えば、ノー残業デーを作ったり、有給の計画付与を年間6日行ったりします。労働時間が減るとその分売上が落ちるのではないかと考える方も多いですが、そこで業績向上を可能にするのが人事評価制度なのです。

 

―――その人事評価制度のポイントはどこにあるのでしょうか。

高橋 日々の業務に紐付く行動目標を自己設定することです。評価制度を通じて行動改善のPDCAを回すことで、社員の生産性が上がり、その結果として残業時間の削減に成功した事例もあります。

 目標に真剣に取り組んでいる生産性の高い社員は、その評価結果から基本給が上がります。しかし、生産性が低く残業の多い社員の方が、その残業代ゆえに目先の給与が多くなってしまう懸念があります。そのギャップを埋めるためにみなし残業代を導入する企業が増えています。

 

―――みなし残業があるというと「ブラック企業なのではないか」という見方もあるのではないでしょうか。

高橋 これからのトレンドは「生産性の高い社員に報いるためのみなし残業代」です。残業ゼロと残業30時間でもらえる給与が同じなら、それは早く帰れるほうがいいですよね。社員のパフォーマンスを適切に評価し、それを給与に反映させる。企業として社員と向き合う上で「真の平等」とは何なのか、今こそ真剣に考えるタイミングなのではないでしょうか。