『ブラック社員!こんなときどうする?』第4弾 パワハラ損害賠償 編

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あしたのチーム総研主席研究員 北村先生ミニレポート
『ブラック社員!こんなときどうする?』第4

パワハラ損害賠償 編

 今、ネットの世界から生まれた『ブラック企業』という言葉が現実社会においても浸透してきています。

 最近では問題社員を野放しにしたことにより、世間で『ブラック企業』と認識されてしまっているケースもあるのではないでしょうか?

 本シリーズでは、会社をブラック化する問題社員(ブラック社員)への対策をQ&A形式でお伝えします。

 

 

Q.最近「パワハラで損害賠償」というニュースを耳にすることが増えたように思います。育成だと思ってやっていることがパワハラだとされては大変ですし、気になっています。訴えられたら、会社は損害賠償を支払わなければならないのでしょうか?

A.そもそも、厚生労働省は職場のパワーハラスメントに当たるとする行為の典型例を次のように示しています。

(1)身体的な攻撃(暴行・傷害)

(2)精神的な攻撃(脅迫・暴言等)

(3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)

(4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)

(5)過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)

(6)個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

さらに、判例上では次のように定義されています。

「合理的理由のない、単なる厳しい指導の範疇を超えた、人格自体を否定する行為」

 「合理的理由」「厳しい指導の範疇を超える」と言ったところは、個別具体的に、客観的な判断がなされるわけですが、度が過ぎた指導はやはりパワハラだとされる可能性もあります。また、裁判では認定されなかったとしても「訴えられた」という事実だけで会社としては損害を受けることになります。

パワハラの対策としては、以下の4ステップがあります。

1.情報収集

2.行為者からのヒアリング

3.就業規則に基づいた処分

4.啓蒙

 もちろん、就業規則等の定めも必要でしょう。しかし、それ以前に、日頃からのコミュニケーション、対話がいかに大切かお分かりになるかと思います。叱っている上司も、「行き過ぎた」場合は本心では心痛んでいることと思います。そんなことを意識させる上司に対する教育研修も重要です。